器、この、名もなきもの

器、この、名もなきもの

一客のめし碗を愛している。土でできた素朴なもの。飾り気など、どこにもない。大げさな顔をしていない。けれど、しみじみと、こころに染み入る。器とはせつないものである。食べる道具として、生きることを支えている。ごくありふれた人の生涯と同じように気高く、そして美しい。名もなきものである。

写真と文祥見知生
デザイン近藤正哉
発売元里文出版
発売日2009年12月12日
書籍コードISBN978-4-89806-344-6 c5077