東京・高田馬場のギャラリー「BaBaBa」にて田宮亜紀の個展「Life with a pot」を開催いたします

高田馬場を拠点に、「裏側を見る / つくる / つなぐ」をコンセプトに、物事の背景にあるプロセスや思想にフォーカス し、事象を丁寧に伝達していく Case Study Studio「BaBaBa(バババ)」にて、 作陶家・田宮亜紀の個展「Life with a pot」を開催します。 

壺と生きる。 

古くは食料を貯蔵したり、水の運搬をするなど、生活の必需品として使われていた壺。丸く膨らんだ胴。きゅっとしまっ た口。いつまでも変わらないその普遍的なかたちは、不思議と愛らしく、親しみを感じさせる。元は生活雑器だった壺も 時代を経て存在を大きく変え、現代では花を生けたり、インテリアの要として玄関先やリビングに飾るなど、意匠的な役 割が中心となっています。 田宮亜紀氏は、釉薬をかけずに薪窯で焼成、じっくりと時間をかけて焼き締めた壺やうつわを作り続ける作陶家です。 素朴な肌合いに、しっとりとした光と影を映す作品は、無口でいながら表情豊かで、見るものの気持ちを自然にすっと引 き寄せます。田宮氏の家を訪れると、至るところに置かれた壺が日常と自然に溶け込んでいる様子がうかがえます。祖母 から譲り受けたアンティーク家具には朝方に庭先で摘んだ季節の花々を生けた壺が添えられ、小さな生き物が棲む軒先の 大壺にはそっと簾をかけている。 

「壺は、ただそこにいてくれるだけでいいと思える、愛おしい存在なのです」

田宮氏にとって、壺は日々を安らかに過ごすための大切な道具。古来より、人の暮らしのなかに壺がずっとあり続ける理 由は、使う人が自由にその目的や役割を決められる、柔軟で懐の深いうつわだからなのかもしれません。 

本展では、田宮亜紀が窯出ししたばかりの最新作を含め、壺を中心に花器、皿、カップなど、150 点あまりを展示。会場 では田宮亜紀の壺に対する普遍的な目線が垣間見えるような風景を再現します。また、華道家・平間磨理夫氏が田宮氏の 工房を訪れ、インスピレーションを受けながら花入れしたインスタレーションも展示します。ごくありふれた日常から格調高い風景まで、多様性に富み、無限の可能性を秘めた壺の魅力に触れる本展、ぜひご注目ください。 

Life with a pot | Tamiya Aki

会期:2023 年 7 月 8 日(土)~ 7 月 28 日(金)     水曜・休
時間:12:00 ~ 19:00   

作家在廊日  7 月 8 日(土)、7 月 9 日(日)、7 月 15 日(土)、7 月 16 日(日)
会場:BaBaBa 

東京都新宿区下落合 2-5-15 TEL. 03-6363-6803

 https://bababa.jp 

花入 平間磨理夫(華道家)

共催 うつわ祥見 KAMAKURA, BaBaBa

 

田宮亜紀 Aki Tamiya
東京都生まれ。1996 年益子で築窯。今成誠一、青木亮との交流を重ねながら、作家として の活動を開始する。1999 年より活動の拠点を静岡に移し、無釉の焼締にこだわり、穴窯で 壺を中心とした作陶を続ける。 https://tamiya-aki.com