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DVDブックうつわびと小野哲平

DVDブックうつわびと小野哲平
著者および発行元
ディレクション/写真と文:祥見知生
映像  :工藤晶彦
デザイン:亀井啓太
挿入歌 :『明日へゆけ』ハナレグミ、『ストライキ』友部正人
発売元 :ラトルズ
発売日 :2007年4月25日
定価  :3990円(本体3,800円+税5%)

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本について
世の中にたくさんあふれるモノのなかにあって、人と人との結びつきや、こころを通じて出合うモノのことを思います。セツローさんのつくりだすモノたちには、ぐいっと見る者を惹きつける、何かしら大切なものが含まれています。素朴で人の手のあたたかさを感じる大変気持ちがよい作品たち。その仕事は職人のそれとは別のもので、作家と呼ぶのにも違和感があります。言うなれば、セツローさんの手の仕事、なのです。「はじめに」より
本の内容
お金の価値ではなく、権威や名誉でなく、器を作る目的を小野哲平は生きることに求めた。
アジアへの旅や谷相で暮らす日々を、自らの風景として蓄えて器を作り続けている。
そしてわたしたちは彼の作る器を通じて、心のあるものを受け取り、さらには土や火という生命のもととなるものをこの手に包むことができる。
暮らしは流行ではなく、日々はスタイルではない。
暮らしとは生きることなのだ。そのことを小野哲平の器はわたいたちに今、示しているのではないだろうか。
「あとがきにかえて」より
目次

第見えないものに突き動かされて
そのままを捉えるということ


第一章 土と火と人と


第二章 ロングインタビュー
 Ⅰ 自由な生き方を求めて/
 Ⅱ 作ることの意味を探して
 Ⅲ 人とのつながりから生まれてくる器
 Ⅳ 心揺すぶるやきものを


あとがきにかえて

DVDブックへの想い
わたしは時々、人間が作り出した「都市」の危うさを思う。
地下には交通網が整備され、
地上には空に向かってビルやマンションがそびえる。
人はどこへ向かうのだろう・・・
その先へ何があるのだろう・・・と思う。
いつからか、都市には哀しみが付きまとっているように感じている。
そこには、底知れぬ不安が渦巻いているように思う。
最新の、快適な設備が整った空間で綺麗な服をまとい、
どんなに美味しいものを食べても、満たされない。
そんなあきらめに似た、哀しみ。

初めて、高知の小野哲平さんの住む、美しい場所を訪れた時、
電灯のない集落には日暮れて、漆黒の闇がやってくることに驚いた。
ここには、きちんと夜が来て、朝がやってくる。
人々は棚田で米を作り、作物を育て、いつもにこやかに笑って土ともに暮らしている。
美しく、豊かだ。
人が人としてあらゆるものと「つながって」生きている。

その谷相で、薪窯を焚き、器を作る小野哲平さんを映像で伝えたいと思った。

そして DVDブックという、新しいかたちの本を作った。

音楽は、ハナレグミ。
永積タカシ君は、出来たての映像を
「気持ちがあって、心地よくて、一本の映画を観ているようでした」
と感じてくれた。

たぶんこの作品は、見る人によって、いろいろな見方、感じ方があるのだろうと思う。
陶芸を志す人、ものづくりをしている人、器をもっと知りたい人、
ちゃんと暮らしたい人・・・。
そして、自分を生き、夢にむかう人・・・。

今は一人でも多くの方に、この作品を手にとって見てほしい。
器というものを、より深く感じていただければ、と。
そう願っています。

祥見知生

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